【桜の語源・由来】実は名前に適さない?由来系ライターが解説

植物

 

こんにちは。由来系ライターのSAITOです。

 

タイトルの通り、実は子供に「桜(サクラ)」という名前は適さないという意見があります。理由は、桜自体は美しいけれど「儚く散るさま」を連想させてしまうためです。

 

これは武家で「桜」模様の家紋を用いる家が少ないことから分かります。武家が桜を用いない理由も、「散り際」というポイントを意識したためです。

 

武家は子孫繁栄を願い、桜の模様は避けてきました。

 

じゃあ、桜って名前は使えないんですか?

 

SAITO
SAITO

・・・なんて声が聞こえてきそうですが、もちろん使えます。今は武士の時代ではありませんので。ここからはぜひ名前に使って欲しい「桜」の魅力を由来・語源から迫っていきます。

 

スポンサーリンク

桜の語源・由来は「田んぼの神様が宿る木」

 

桜の語源・由来には諸説あります。

 

  • 「サ」が「田の神や耕作」、「クラ」が「神座」を意味し、「田んぼの神様が宿る木」に由来する説(万葉集研究者・桜井満)
  • 『日本神話』の女神「木花咲耶姫(コノハナサクヒメ)」は「木花(コノハナ)」が「桜」、「咲耶(サクヤ)」が「咲く」を意味し、「サクヤ」から「さくら」となった説
  • 動詞の「咲く」に接尾語の「ら」(複数形)がついた説

 

有名なのは以上3説です。3つ目を除けば、2つとも神様に由来する説ということになります。

 

SAITO
SAITO

「サクラ」は日本の神様に由来すると考えると、名付けとしては縁起が良いですな。

 

2番目のコノハナサクヒメ由来説は、鹿児島の「桜島」にある月読神社などが有名です。

 

月読神社には「コノハナサクヒメ」が祀られているため、「桜島」の由来になったとされています。

 

詳しくはこちらの記事で。

 

鹿児島の由来とは!意外に鹿とは関係ない?由来系ライターの地名コラム
「鹿児島」の由来ってなんだと考えると真っ先に思いつくのはシカの子供ではないでしょうか。 しかし、現在有力視されている説の中に「シカの子供」説はありません。残念・・・。 今回は鹿児島の由来に迫り、どんな説があるのか紹介していきます...

 

SAITO
SAITO

3つ目の説ですが「ら」の接尾語は通例、名詞・代名詞・形容詞に付くのであり、「咲く」という動詞には付かないとの反論もあります。

 

日本人と桜の関係

 

 

日本人にとって桜は、田んぼの神様がやってくる田植えの時期(春)に咲く特別な存在でした。

 

このことは、桜の語源・由来の一つ「田んぼの神様の宿る木」説からも分かります。この神様は「田の神(たのかみ)」と呼ばれる稲作の神様です。

 

古来より、田の神は春にやってきて、人間の農業を見守る存在と信じられてきました

 

その田の神が宿る木として、春に咲く桜と結びつけられたとも言われています。このように、桜は日本人にとって神秘的な存在だったことが分かります。

 

『万葉集』に残された桜の詩

 

少し時代が進み、奈良時代の和歌集『万葉集』には桜の和歌が40首以上収録されています。例えば・・・

 

  • 「梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべくなりにてあらずや」
  • 意味:梅の花が咲いて散ったと思ったら、今度は桜の花が咲きそうではないですか
  • 作者:藥師張氏福子(くすしちょうしのふくし)

 

  • 「足代(あて)過ぎて、糸鹿(いとか)の山の桜花、散らずあらなむ、還(かへ)り来るまで」
  • 意味:足代(現在の和歌山県有田郡付近とされる)を過ぎて、糸鹿の山(現在の糸我山)まで来てしまいました。私が戻るまでどうか桜の花が散らないでほしい
  • 作者不明

 

  • 「あしひきの山桜花(やまさくらばな)、日(ひ)並(なら)べて、かく咲きたらば、いと恋(こ)ひめやも」
  • 意味:山の桜がずっと咲いているとしたら、こんなに恋しいとは思わないでしょうね(桜の咲いている時期が短いため)
  • 作者:山部宿禰赤人(やまべのすくねあかひと)

 

・・・といった和歌があります。

 

SAITO
SAITO

当時の人々が桜に寄せる思いをそのまま詠っており、素朴でありながらも如実に詠い上げる表現力には感服します。

 

天下人・豊臣秀吉の「醍醐の花見」の逸話

 

SAITO
SAITO

桜と切っても切り離せないのが、花見の文化。その誕生について。

 

鎌倉時代以降、武士によって桜の花見の文化が広がっていきます。花見とはいえども、当時の花見は桜よりも、詩や音楽がメインでした。

 

現在の桜メインの宴会スタイルを生み出したのは豊臣秀吉とされています。

 

1598年(慶長3)3月15日、朝鮮出兵がうまくいかない秀吉は、京の醍醐寺で派手な花見をしようと思い立ちました。これが有名な「醍醐の花見」です。

 

秀吉は奉行・代官らを動員し、周囲の警備にあたらせ、宴会予定地の醍醐山に700本の桜を植え、1300人もの客を招待したとされます。

 

婦人たちには高級な衣装を着せ、仮装行列を行わせました。衣装は各々3着用意されたため、3回も衣装替えをしたと伝えられています。

 

この裏で、秀吉と協力関係にあった島津氏は、衣装の準備を強いられます。莫大な出費を余儀なくされ、島津氏の領地の農民たちにしわ寄せが及ぶほどでした。

 

莫大な予算と規模で行った豪華絢爛な「醍醐の花見」が、桜をメインとした宴会スタイルを確立させたとされています。

 

花見が広まった江戸時代

 

庶民の間に花見が広まったのは、江戸時代になってからでした。

 

花見の名所である浅草・隅田川堤や飛鳥山の桜たちは、江戸幕府第8代将軍・徳川吉宗が植えさせたものです。

 

吉宗は桜を植えて、庶民に花見を奨励することで庶民派のイメージを作ったために、庶民からの支持も厚かったとされます。

 

 

 

子供の名前「桜」に込められる意味

 

桜の語源・由来や日本人との関係を考慮すると「桜」の名前には、以下のような意味が込められます。

 

  • 美しく華やかな子
  • 奥ゆかしく芯がある子
  • みんなにずっといて欲しいと思われる子
  • みんなに好かれ、注目される子
  • 穏やかな雰囲気の子

 

男女関係なく「桜」と名付けることはできますが、女子の比率の方が多いとされます。
海外でも「SAKURA」で意味が通じるので、世界的な躍進を期待して名付ける方も。

 

まとめ

 

「桜」は春の訪れを感じさせる名称です。
春のような快適な季節は、人間が最も心穏やかに過ごせる季節であると証明されています。

ゆえに、春を感じさせる桜もまた、日本人の心を落ち着かせる和やかな響きを持つと言えます。

 

 

SAITO
SAITO

そういった意味で「桜」を子供の名前に選んでも良いでしょう。

 

 

追記:タイ・バンコクで撮った写真。これは桜でしょうか?

 

 

駐在中は桜だとばかり思っており、日本を思い出しながら、和やかな気分で過ごしておりました。

 

SAITO
SAITO

桜じゃないとしたらちょっと残念ですね笑

 

 

植物
スポンサーリンク
シェア(アウトプットして記憶に残そう!)
SAITOをフォローする
由来タイム
タイトルとURLをコピーしました