【セブンイレブンの由来】日本人が知らない社名の歴史をご紹介

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SAITO
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こんにちは。由来系ライターのSAITOです。

 

今回のテーマは国内コンビニ業界最大手「セブンイレブン」の由来です。

 

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セブンイレブンの由来:営業時間から

 

「セブンイレブン」の名前はかつての営業時間「午前7時~午後11時」に由来します。

 

ジトメちゃん
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バラエティ番組などで紹介されるケースも多く、「どこかで聞いたことあるな」と思う方も多いかと思います。

SAITO
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なぜ午前7時~午後11時という営業時間だったのか、なぜロゴは数字の「7」と単語の「eleven(ELEVEn)」と統一されていないのか、この辺りも解説していきます。

 

セブンイレブンの歴史

 

アメリカ生まれのセブンイレブンですが、実は現在は日本の子会社となっています。

 

なぜ、このようなことになったのか、まずはセブンイレブンのルーツから見ていきましょう。

 

コンビニ「セブンイレブン」の誕生

 

セブンイレブンは世界初のコンビニです。ゆえに、セブンイレブンの誕生は「世界初のコンビニ誕生の瞬間」でした。

 

そのセブンイレブンのルーツは、1927年に設立された氷小売業者「サウスランド・アイス社(Southland Ice Co.)」です。つまり、ルーツは氷屋さんなのです

 

(以降は便宜上、”サウスランド社”とします)

 

ジトメちゃん
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でも、氷なんて売ってどうするんですか?

SAITO
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当時はまだ冷蔵庫がありません。そのため、食べ物を冷やすのは「氷」の仕事でした。ゆえに、氷が”売れた”時代だったのです

 

 

 ※セブンイレブン(サウスランド社)発祥の地/サウスランド社はアメリカ・テキサス州のオーククリフにあるエッジフィールド通りと12番ストリートの交差点付近にあったとされます

 

サウスランド社には「ジョニーおじさん」ことジョン・J・グリーンという仕事熱心な従業員がいました。

 

彼は氷屋であったにも関わらず、

 

  • 牛乳
  • パン

 

・・・といった商品を提供し始めます。

 

彼は早い段階で、氷屋が上記の基本食料品を提供することの大切さに気付いていました。彼はライバルの食料品店が閉まる毎晩・毎週日曜日を狙い、卵やパンなどを大量に売り出し、売上に貢献します。

 

サウスランド社の創設者であるジョー・C・トンプソンJr.が”ジョーおじさん”のこの挑戦に同意して、世界初のコンビニエンスストア(便利屋さん)が誕生しました。

 

この事業が人気を呼び、サウスランド社は創業からたったの10年で大きな成長をみせます。

 

アメリカのコンビニはガソリンも売る

 

1928年頃に自動車が普及してくると、サウスランド社はガソリンを売り始めます。店に車を止めて、簡単にガソリンを手に入れることができたため、さらに人気を集めました。

 

1936年には出前サービス、基本食料品、缶詰などを組み合わせ、お客を魅了していきます。1933年の禁酒法廃止に合わせてお酒を売り出すと、売上は飛躍的に伸びていきました。

 

当時のアメリカは不況でしたが、それでもサウスランド社は成長を続けたとされます。

 

「トーテムストア」から「セブンイレブン」へ

 

サウスランド社のコンビニは「トーテムストア(Tote’m stores)」という名前で親しまれていました。

 

この「トーテム」は「商品を運ぶ(tote)」に由来しますが、実際に店先に本物のトーテムポールを設置したという逸話もあります。

 

また、当時のロゴは「TOTE’M」であり、一文字目の大文字「T」はトーテムポールの形を模したデザインとなっていました。

 

トーテムストアは、1946年に午前7時~午後11時まで営業時間を延長し、年中無休となったため、現在の「セブンイレブン(7-Eleven)」へと店名を変更します。

 

セブンイレブン、チェーン展開開始

 

1950年代にテキサス州内でセブンイレブンの店舗数が増え、

 

  • フロリダ州
  • メリーランド州
  • ヴァージニア州
  • ペンシルバニア州

 

・・・などテキサス州外にもセブンイレブンが開店しました。

 

また、コンビニを開店するために必要な面積はスーパーよりも狭いため、自営業でコンビニを始めるケースが増えてきました。セブンイレブンはこれに投資して、現在の「チェーン展開」を確立させます。

 

その後、チェーン展開によって順調に店舗数を増やし、1960年代には1000店舗を超え、1969年にはアメリカ国内の店舗数が3500店舗を突破します。

 

セブンイレブン、24時間営業になる

 

現在の24時間営業は、テキサス州オースティンのセブンイレブンから始まった営業スタイルです。

 

この店舗の近くには「テキサス大学」があり、フットボールの試合が終わると大変混雑していました。

 

そのため、営業終了時刻の午後11時に店を閉めることはできず、店内は学生であふれかえったまま営業時間を引き延ばして営業していたとされています。

 

しかし、こうして営業時間を引き延ばしたことにより、夜間の利用客が増えるなどメリットもあったため、週末のみ24時間営業としました。すると他の店舗も次々とこれにならい、次第に毎日24時間営業で営業するようになります

 

現在のロゴの原型が誕生

 

セブンイレブンの営業時間が24時間となったタイミングで新しいロゴが考案されました。こうして誕生したのが大きく赤い数字の「7」に「Eleven」のスペルが横に貫通する現在のロゴの原型です。

 

SAITO
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なぜ「7」と「11」に統一しなかったのかは米国セブンイレブンでも「不明」と回答しているようです。

 

この原案では「幸運」を象徴する緑色の四つ葉のクローバーの上に「7」の数字に「Eleven」のスペルがあり、「Eleven」のスペルはすべて大文字(”ELEVEN”)となっていました。

 

ジトメちゃん
ジトメちゃん

現在のロゴに緑色が含まれる理由は、原案の四つ葉のクローバーの色が緑色だったからかもね。

 

また、現在のロゴは「7-ELEVEn」と最後の”エヌ”だけ小文字になっていますが、この由来ににはいくつかの説があります。有名なのが次の2説です。

 

  • 説その1:「7-ELEVEN」という店名自体が「コンビニ」を意味する一般名詞と化しており、商標登録を断られたため、「N」だけ小文字にしてそれを避けた説(※一般名詞は商標登録が認められない
  • 説その2:ジョー会長の妻が「ELEVEN」と全部大文字であると少し不格好であるため、見栄えが良いとして「N」だけ小文字にした説

 

セブンイレブン、日本進出

 

1973年、セブンイレブンは日本のスーパーマーケット「イトーヨーカドー」と提携し、日本に進出しました。こうして「ヨークセブン(現在のセブンイレブン・ジャパン)」が誕生します。

 

1974年には国内1号店「豊洲店」がオープンします。

 

SAITO
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同時期にアメリカから日本にやってきたコンビニとして「ローソン」もあります。

 

 

ヨークセブンはアメリカのコンビニ経営ノウハウを手に入れると、日本の状況に適した独自のノウハウを築き上げました

 

そして当時、スーパー事業の拡大により、危機におちいっていた酒屋・米屋・食料品店などの個人商店とフランチャイズ契約を結び、徐々に店舗数を増やしていきます。

 

フランチャイズとは

 

こうして徐々に勢力を増していき、1978年には現在の「セブンイレブン・ジャパン」に社名を変更、翌年には国内のライバル企業を追い抜き、コンビニ業界売上トップの座に君臨します

 

セブンイレブン・ジャパンが米サウスランド社を買収

 

1970年代のアメリカのセブンイレブンの中心的な商品は、ガソリンや食料品類でした。しかし、ライバル他社との競争や1973年の石油危機により、サウスランド社は大きな損失を出してしまいます。

 

その結果、サウスランド社は破綻し、1989年にはイトーヨーカドーグループと提携を結ぶと、イトーヨーカドーグループがアメリカ国内のセブンイレブン経営の実権を握ります。

 

そして1990年にアメリカに現地法人を設立し、翌年にはイトーヨーカドーグループがアメリカのサウスランド社を買収して、破綻したサウスランド社の再建が始まりました。

 

その後、2005年にセブン&アイ・ホールディングスが設立されます。

 

業績が伸び悩んでいた親会社のイトーヨーカドーとともに、セブンイレブンはセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社となります。

 

こうしてアメリカで生まれた世界初のコンビニは、日本が引き継ぐことになったのです。

 

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