【モスバーガーの由来】「アジアのモス」のルーツを目撃せよ

企業名・ブランド名・商品名
SAITO
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こんにちは。由来系ライターのSAITOです。

 

今回のテーマは、アジアを中心に展開する日本生まれのハンバーガーショップ「モスバーガー」の由来です。

 

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モスバーガーの由来:「自然の恵み」から

 

モスバーガーのモス(mos)は以下の単語の頭文字とされます。

 

  • Mountain:山
  • Ocean:海
  • Sun:太陽

 

そしてモスバーガーの公式サイトには、社名の由来について、以下のような記載がありました。

 

「山のように気高く堂々と、海のように深く広い心で、太陽のように燃え尽きることのない情熱を持って」

(引用:モスバーガー「モスの想い」https://www.mos.jp/omoi/11/)

 

SAITO
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飲食業として「自然への感謝を込めたい」という経緯があると考えられます。

ジトメちゃん
ジトメちゃん

他にも、創業者・櫻田慧(さくらださとし)がモスバーガーを創業する前に起こした事業名「Merchandising Organizing System」の頭文字に由来する説もあります。

SAITO
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どんな事業だったのかは不明です。

 

モスバーガーの歴史

 

モスバーガーの歴史を辿っていきましょう。

 

創業者・櫻田とハンバーガーの出会い

 

モスバーガーの創業者・櫻田慧は、1937年(昭和12年)、岩手県大船渡市で生まれました。

 

実家は料亭で、彼は幼い頃から「味覚が敏感」だったとされています。

 

また、アメリカに憧れ、英語の学習にも熱心に取り組み、日本大学を卒業すると「日興證券」に入社し、1962年(昭和37年)にはアメリカに赴任しています。

 

櫻田が初めてハンバーガーと出会ったのはこの頃で、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のハンバーガー屋「トミーズ(Tommy’s)」で食べたハンバーガーの味の虜になります

 

 

SAITO
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「トミーズ(Tommy’s)」はカリフォルニア州南部を中心に展開するハンバーガーチェーンで、「チリハンバーガー」が有名です。

 

櫻田は独立意欲が強かったとされ、1965年(昭和40年)には脱サラ、皮革製品の販売業を始めます。しかし、業績が伸び悩んだため、新しい事業を探し始めました

 

そんな時にふと思い出したのが、アメリカ赴任中に食べたトミーズのハンバーガーでした。

 

マネではなく日本風のハンバーガーを作る

 

櫻田はマクドナルド日本1号の盛況ぶりを見て「ハンバーガーは売れる」と見込み、ハンバーガーショップを開くことを決意します。

 

トミーズのノウハウを参考にしようと単身渡米し、1週間程度トミーズで働き、この経験で学んだ「テイスト」「仕込み方法」「商売方法」を後のモスバーガー創業に生かしたとされます。

 

しかし、そのままではただの模倣となるので、あくまで日本風のオリジナルのハンバーガーを作ろうと決意します。

 

難関は「ミートソース」と「パティ」

 

櫻田はとにかく、自分の味覚が許せるハンバーガーを追い求めました。

 

「元ネタ」のトミーズのハンバーガーはピリ辛のチリソースでしたが、日本人は醤油や味噌などのうま味・甘味・コクなどの味の深みを大切にします。

 

ゆえに、ただ辛味を使うのではなく、うま味のある「濃厚ミートソース」を利用、ミートソースと相性が合う「トマト」のトッピングする方針としました。

 

このミートソースの開発は、調味料製造・販売「タミー食品工業」の創業者・中島民雄(たみお/味の専門家で「ベロメーター」の異名を持つ)の協力を得て行われました。

 

100回以上の試行回数を重ねたうえで「味覚に敏感」な櫻田が納得するミートソースが完成します。

 

ハンバーガーの具材「パティ」でも苦戦しました。牛肉100%が主流だったにもかかわらず、牛肉に日本人の馴染みがある豚肉を混ぜた合い挽き肉を使用することに決めました。

 

パティ

 

しかし、2種の肉類が混同するため、パサつき、臭いなどの問題があり、ちょうど良い配合の比率を探すのに苦労したといわれています。

 

このような試行錯誤を経て、ようやく櫻田の納得のいくハンバーガーが誕生しました。

 

「狭い」1号店がオープン

 

1972年(昭和47年)に東武東上線・成増駅前に開いた試験店舗で好感触を得ると、同年、モスバーガー第1号店「成増店」がオープンします。

 

※モスバーガー1号店の今

 

この1号店の広さは、約9平方メートル(畳6畳にも満たない広さ)で店内にはカウンター席が6つあるだけでした。

 

「広い」とは言えない店舗でしたが、地域に密着した店舗として人気を集めます。このスタイルが後のモスバーガーのチェーン展開のモデルとなりました。

 

この年、櫻田は「株式会社モス・フード・サービス」を設立しました。「マクドナルドの安さ」に対抗し、高品質&高価格の高級ハンバーガーを売りとして全国展開を始めます。

 

全国に広がるモスバーガー

 

翌年の1973年(昭和48年)には、フランチャイズ1号店の「新瑞店(愛知)」がオープンします。

 

フランチャイズとは

 

店舗数は設立から4年の1976年(昭和51年)に国内50店舗、1979年(昭和54年)には100店舗を達成しました。

 

その後も順調に成長を続け、1989年(平成元年)には店舗数が800店舗となります。2019年(令和元年)現在の国内店舗数は1319店舗です。

 

モスバーガー、世界へ

 

モスバーガーは1990年(平成2年)に海外進出を果たします。

 

  • 1991年(平成3年)、台湾首都・台北に1号店オープン
  • 1992年(平成4年)、シンガポール進出
  • 2006年(平成18年)、香港進出、1号店オープン
  • 同年、タイに進出し、翌年首都バンコクに1号店オープン
  • 2008年(平成20年)、インドネシア進出を決定、同年首都ジャカルタに 1 号店オープン
  • 2010年(平成22年)、中国・福建省に1号店オープン
  • 2011年(平成23年)、オーストラリア、クイーンズランド州ブリスベンに1号店オープン(アジア外初)
  • 2012年(平成24年)、韓国ソウル市に1号店オープン

 

このように、アジアを中心として積極的に海外展開する理由は、日本と食文化が近いアジア諸国の人気を集め、まずは「アジアのモス」となるためとされています。

 

ゆくゆくは欧州圏・アメリカに進出して「世界のモス」となることを目指しており、これからに期待できる日本の企業です。

 

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